板金について

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工具 道具 .. そして..人による技術魂の操り美学

損なってしまった車の装いを元通りありのままの姿へと復活復元させるためには多くの作業種類や分類、それぞれに対する技術能力によって織り成されています。ほとんどは技術者の経験知識、各種作業の技量や見識などにゆだねられています。ここでは、そうした板金作業の中身、作業種類や分類をすこしだけ紹介したく思います。

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ボデー修理全般のことをひとくくりに「板金」という場合がほとんどですが そうした板金一式の中身には数々の作業分類があります。それぞれに対しての手ほどきやセオリーを体得会得した条件のもと、大小さまざまなダメージを負った車輌扱い。修理方針や作業方策についてはその車輌をその都度によるものなので取扱説明書のようなものは無いに等しく、その扱い作法のほとんどは技術者の経験知識、各種作業の技量や見識、スキルなどにゆだねられます。ここでは、そうした板金作業の中身、作業種類や分類をすこしだけ紹介したく思います。板金→塗装という表記の如く、先ず初めに先攻で着手するのは板金作業で、後攻での着手は塗装作業であります。

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先ずは着手前の損傷診断

ダメージや傷みを負った状態や力の加わった具合など、まずは損壊程度などをよく見て把握しておくことから始まります。どんなに些細なダメージであってもよく見ておくことで修理方法や作業展開のプランを先行でイメージしておきます。ボデープロとして、あらかじめ「イメージでの直し」「見た段階での直し」を済ませられることは速やかな修理=良心的な料金につながることなのでとても重要な事と考えております。

部品のこと・部品の分解・組付け

自動車はたくさんの装着部品の寄せ集めの集合体です。各部品は当然ながら覆われた塗膜上に装着されているので塗装を行う箇所は本来であれば取り外す必要が前提となってきます。修理に関わる範囲や塗装に関わる範囲を粗相なく分解していき、再びそつなく組付ける作業。その重要さや大切さは「部品だし作業」がひとつの例です。すでに損壊している場面からの分解を行う際には、取換えが必要となる部品の仕分けと,その数量などを注意深く把握しながら分解していき部品注文に至らせなくてはなりません。発注が整えば部品到着の見通しが判明します。そうした把握と管理とタイミングを怠ってしまうと完成目前の途中中断や仕上がり納期の遅れにも関わるのでとても大切な事です。デリケートな塗装工程を済ませたあとからの取付けや組立て・立付け・チリ(隙間)合わせなども更に注意深く行う必要があります。お客様への完成納車の見通し報告に関わる最終の場面なので確実かつ慎重さが要求されます。

工具・道具・治具の選定テク☆

ちょっとした外板パネルの修理から内部骨格フレーム部の修理に至るまで、またそれに付随するメカニカルな分解作業の数々。板金塗装の修理工場はたとえ小規模であっても、自動車ボデーを意のままに操ることのできるプラント(工場設備。生産設備一式)なので、多種多様な道具を駆使いたします。更に言えば、カタチあるもの壊れる..。壊れた物をカタチあるものへと産み出す☆復元を産み出せる復活プラント!といった所でしょうか。工具や道具や方法と、技術者の巧みな経験テクニックも用いて適材適所に見合った手工具、修正道具、修理道具、計測道具・・etcをチョイスしながら短期的で確実な所業に努めます☆

バンキン技術=パテ技術もまた 職人技術

あの手この手と 様々な道具と手法と触覚をもってして、極力可能な限り元の状態へと板金復元やあらゆる母材の修復を行ったその後は、ほとんどの場合その痕や跡を「パテ」を用いて形成整え、整形整えをおこなって形を整理します。サーフェイサーによって直接的に整えに至るケースもありますが、ボデー鋼板の場合においては塑性ダメージ(元通りには戻らない性質)の都合もあって、パテの使用工程やその使用頻度は日々日常的な取扱いとなります。パテの種類もおよそ4〜5種類に分かれていて修正部のコンディションや素材母材に応じて使い分けます。手のひら感覚の凸凹の察知感覚によって行うパテの操作処理もまた至難の業と技です。経験技と経験業のパテの塗布&研磨作業は、そのどちらにおいても塗布テクニックと研磨テクニックを要するもので、この作業は修理表面の足し算と引き算を行うことのできる唯一、やり直しやリトライ、エラー&クリアの利く作業ですが、塗布→乾燥硬化→研磨を多く繰り返すほどに難易度も増してしまったり、凝(こ)り過ぎてしまったり拘(こだわ)り過ぎてしまうと大幅タイムロスになってしまいます。熟練の職人ワザ!且つ速やかさ☆が要求される作業工程となります。

溶接や溶着、熱加工。創作加工

自動車における鋼板やプラスチック樹脂パーツは熱によって加工され創り出されたた工業産物です。そうした産物がダメージによって形を損ねてしまった際には、ふたたび製造したあの頃の様に、再び再加熱して「熱」を用いた金属加工や樹脂の扱いはボデー修理に欠かせない事のひとつです。溶接着けされたパネル類の取り替え作業はもちろんのこと、変形したボデー鋼板の修復や修正する時には必ず高温加熱や溶接が必要となります。また、樹脂部品などにおいても変形して曲(クセ)が生じた部品(特にバンパーなど)の熱修復の場合や 補強溶着や接着による修理諸々も日常的におこなっております。自動車板金業は金属加工業に類する職種目でもあるので、数々の溶接手段や溶着器具を備えております☆